大阪市立東都島小学校×北村成美 (2日目)
2011/9/15 (5~6時間目)

今回は学年ごとに1時間ずつ、北村さんと時間を過ごしていきます。私たち見学者も北村さん、アシスタントのジュリさんも前回同様、緊張感を持って、こどもたちを迎えます。
※今回も各学年ずつ内容は若干異なる箇所もありますが、大筋は同じなのでレポートします。

先生と元気よく入ってきたこどもたちは、整列して挨拶をした後、おなじみの時間に今度はわくわくしている様子。身体ならすために北村さんたちとこどもたちは目を見合って、スッハー、スッハーから、ジャンプしたり、走ったり。定位置に戻ったと思ったら、ゾンビみたいなポーズをしたり、ぐるっと一回転したり、駆け足してみたり、どこか少し振り付けダンスっぽい。それでも、みんな何も気取らず見よう見真似で、北村さんの目をみて、自然に身体を動かします。

今度は、大きく手をあげて2ペアになり、お互いの目を見合って、合図と同時にじゃんけん、鏡、ひっぱり合いの3つからひとつを選びます。じゃんけんをするペアは、負けたら逃げておっかけっこして、捕まえられたら、またじゃんけんして、の繰り返し。鏡は、ひたすらにお互いの目をみながら、鏡になった気分でじっくり身体を動かします。ひっぱり合いは、手を組んでお互いの重心をひっぱり合います。3年生はここで、せーの!という声にピタっと止まる練習を何度も行いました。ピタっと止まるというのは、途中のままに身体を静止させること、じっと空気を止めるような。

他にも、ペアから他のペアとくっついて、4人組。行為はそのままに、4人でやってみます。その次は8人組。どんどん誰の目をみたらいいかわからなくなり、難しくなります。そこで、北村さんは、「手を離さずに、身体で工夫をしてみ」「もちろん、相手の目はみること」そういって、北村さんは、4人になったらこうなるし、8人になったらこうもできる。と身体のしなやかさをこどもたちに見せます。

次回の宿題は、このペアになったとき、4人、8人になったときの振り付けをかっこよくなるよう考えてくることです。こどもたちは、「えー」も言わずに、はい!とやる気満々でした。

実施が終わって、先生たちと次回に向けて打ち合わせ。前回はクラスごとに実施したにもかかわらず、学年ごとになってまとまりが見えてきた。前回、途中で外れた子も今回はやる気を取り戻していたと、少しずつ先生たちの中にも今回のダンスが見えてきた様子です。でも、こどもたちの中には初回終了後、これがダンス??とイメージしていたダンスと違っているように思ったのか疑問を抱えていたそうな。
『このワークショップは私にとって毎回が本番であり、完結はせずに次回へと続いていきます。それを積み重ねたドラマがあって、最後を迎えます。』 と北村さん。こどもたちに少しずつプロ(自立)の気持ちが生まれてきているように見えました。

 

 

 

大阪市立東都島小学校×北村成美 (1日目)
2011/9/6 (1~4時間目)

今日から始まるダンサー北村成美さんによるワークショップ実施。今日から4回のワークショップを通して10月2日に行われる運動会でのダンス公演として発 表します。北村さんと東都島小学校の3年生(2クラス)、4年生(2クラス)のこどもたちといっしょにダンスをつくっていきます。

初めてお互いが出会う初日は、まずは1クラスごとに1時限ずつ、北村さんとの時間を過ごしました。実施を開始する前に、北村さんから「体育館にこどもたち が入ってくるとき、私たち見学者はだらっと立つのではなく、緊張感を持って見ていてください。」と指示がありました。ここでは1クラスに実施されたおおま かな流れを報告します。
※でも、クラスごとのこどもたちの出方に合わせて、北村さんの即時の判断により微妙にタイミングや内容は異なります。

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チャイムがなってこどもたちが体育館に入って来ます。先生のかけ声によって整列し挨拶が始まり、「滋賀県からやってきました、しげやんです。よろしくお願 いします。」「大阪からきました、あやです。よろしくお願いします。」とお辞儀をします。その後、2人も、先生も一切話をせず、静かな空気が流れます。静 かな空気にこどもたちがざわざわしてきた頃、しげやんとあやさんは、スッハー、スッハー。と無言で、大きな呼吸を繰り返します。それをみたこどもたちは、 整列しながら、2人を見て、同じようにスッハー、スッハー。
それからも少しずつ確認するように、立ちポースを変えてみたり、しゃがんでみたり、ジャンプしてみたり、2人は無言で続けます。それを真似するように、ケ ラケラと笑い声を出しながら、こどもたちは夢中に真似をします。しまいには、体育館をぐるぐる走り回って、到着して、正座してこどもたちの目をじっと見な がらタイミングをはかり、「よろしくおねがいします!」と大きな声を出します。

ようやく喋ったとこどもたちも安心した様子で拍手をしていると、今度は北村さんが無言でこどもたちに手招きをします。北村さんの目で、「こっちにおいで」 と言わんばかりに。こどもたちは北村さんに吸い込まれるように集まり、北村さんはひそひそ声でこどもたちに何やら話をしています。

「ハイ、ハイ」とこどもたちの声しか聞こえない状態で、北村さんの合図とともに、いつの間にか体育館の真ん中で輪になって座り、北村さんが輪の中にはい り、こどもたちの顔をじっとみます。「わたしの目をよく見ている子を選ぶ」と一言いって、こどもの前に座り、無言で手を差し伸べます。そしたら、目の合っ ているこどもも自然と手が出て、握手の状態になったらそのまま、輪の中央へスルスルと移動し、北村さんとこどもがペアになって踊り始めます。お互いの目を みて、手をひっぱったり押したり。くるくる回ったり。即興ダンスのようです。

もちろん、中には手を出す事も躊躇する子もいました。それでも、北村さんはじっとこどもの目をみて待ちます。 また、北村さんに負けないぐらいの目をじっとみている子もいて、ダンスすることを怖がらない、恥ずかしがらず、北村さんとつながっていく姿もありました。

今度は、北村さんではなく、2人組になって、お互いの手を組みあいます。「相手の目をしっかり見ること」をルールに、こどもたちは広がって片方の手に力を 送り込むように、重心をかけ、またその受け手はその重心を受けるように寝転び、シーソーみたいにソレを繰り返します。うまくしなやかに動いてる子もいれ ば、頭をごつんと床で打つ子も。なぜ、頭を打つか、みんなの前で実践して見せ、違いが何かをこどもたちが意見するように促します。

最後に、このシーソーの動きから発展させて、大きな声でじゃんけんして、負けた方に押してみたり、「こんにちは〜またあした〜ようおこし〜♪」と歌に合わ せて、手から気持ちをつなげていく行為をしました。 ここでチャイムが鳴りまた次回に。最後に手招きをして、こどもたちが北村さんに集まり、こっちをちらりとみながらひそひそ話をして終了しました。

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今回の実施は先生もいっしょにダンスをしており、毎回実施終了後に次回の打ち合わせをします。今回は初日というのもあって、先生も驚きでいっぱいの様子で した。お互いの感想を話しあった後、『「静かにしなさい」「円になりなさい」を言葉で言うことはダンスの世界では通用しません。もし頭が言う事きいたとし ても、気持ちがそうなっていないことが多く、身体にもそれが表れるからです。』と北村さん。いかに言葉で説明するか、指導するかを考えている先生たちとは まったく異なった北村さんオリジナルのダンス指導が始まります。