大阪市立苅田北小学校×三原美奈子 (2日目)
2011/10/20(3,4時間目)

実施二日目。

授業の前に、教室をのぞきにいって、びっくり!箱たちが、きれいに色分けされて、積まれているではありませんか。また、どちらのクラスとも、なかなかいい感じで作業が進んでいる様子。

色分けされた箱を見て、三原さんから、「色と箱」に関する話を次々と聞かせてもらいます。

例えば・・・

・チョコレートには、赤色の箱が多いこと。
・牛乳は白色や青色が多いこと。
・カレーの箱は、色によって辛さの違いを表していること。赤は甘口、緑は中辛、青は辛口など。
・アイスには、冷たいイメージの青や白がたくさん使われていること
・薬の箱は白色ばかり。

他にも・・・
・デザインバーコードというのがあること。
・一度あけても、閉じて湿気を防止できるような仕組みになっていること。
・箱の後ろにも、色んな話や絵が描いてあり、楽しめるようになっていること。

普段何気なく見ている箱が、世界に誇る日本のパッケージデザイン、印刷技術を表しているものだと、改めて知ることができました。大人が聞いても、おもしろい話ばかり!

是非、商品と色の話を、今日の授業で盛り込みましょう!という話をして、子どもたちを迎えます。

***授業開始***

今日は、2時間の授業で、1・2組同時進行で行います。

まずは、2組さんと挨拶をして、箱を色分けして、気付いたことを尋ねます。そして、1回目から2回目までの間に、どんな工夫をしたか、また、どんなことに困っているか・・・等を聞き出していきます。

2組さんは、「トンネルハウス」と、「お城の学校」の二つに取り組んでいます。

トンネルは、トンネル部分は大体出来ているので、トンネルと接している面を作っていくことに。三原さんのアドバイスを聞きながら、作業開始です。

「お城の学校」は、どんどん積み上げて、作っていくことに。その時に、どちらの面が箱の表になるか、よ~く確認しながら、組み立てることを確認。

みんな、やる気いっぱいで、とりかかります。前回同様に、テープを切る人、箱を探す人、積む人、自然な役割分担ができています。

1組さんは、「星形の家」と、「大きなかおの家」の二つです。

「星形の家」チームは、星にちなんで、黄色の箱を集めて、組み立てる予定だったそうですが、黄色の箱が足りないことになり、グラデーションをすることにしたという計画を話してくれました。また、ちょうど、星の形の箱があったので、それを一番上につける予定で、とられないように、ちゃんと隠してある、ということも教えてくれました。なかなか、計画的です。

「大きなかおの家」チームは、顔をどうしようか考えている様子。こちらも、全部を赤の箱にしたかったけど、箱が足りないので、上部分は、白い箱を使って組み立てていくことになっているようです。

先生の指示もとびかいつつ、三原さんもそれぞれのイグルーを周りながらアドバイス。

子どもたちは、「色」にこだわって組み立てており、「赤い箱を、集めてきて!」というような声があちこちで。

また、作る過程で、色んなアイデアが生まれる様子もおもしろかったです。

「トンネルハウス」の後方では、「窓」を作ろうとしている男女数人が。

どうやったら、開く窓が作れるのか・・・ティッシュの箱をあっちに、こっちに向きを変えながら、みんなで検討しています。

箱の形や機能が、行為やデザインを生み出していく・・・そんな光景がいくつも見られました。

実際に手や体を動かしながら、箱を感じ、積み重ねていくこと。友達と一緒に、話しながら、また、友達の作業を見ながら、創作すること。

最初から正しい答えや優れた解答があるのではなく、箱と自分、そして自分と他者の中から生まれてくる「今」こそが答えであり、未来を創っていく。

正解が一つしかない授業とは、また違う、パッケージイグルーのワークショップ。ここでは、子どもたち一人ひとりが自ら未来を創っていける存在だということを感じられる、そんな時間だという気がします。

同時に、全員が同じことをするのではなく、一人ひとりが自分のやりたい形、得意な方法で作業に加わり、一緒に一つのものを創り上げているというプロセスにも、大きな意味があるように思われます。

2時間の授業は、まさにあっという間!

次は、いよいよ完成、そしてお家の方への発表会です。

次までにすることを三原さんと確認して、解散。

「また、箱を持ってくるよ!」と、意欲満々の子どもたち。

どんなイグルーが完成するのか、とても楽しみです。

***先生たちとのふりかえり***

昼休み、先生方とふりかえり&次に向けての打ち合わせを行いました。

先生からは、「子どもたちは、イグルーを作りたくて、作りたくて仕方ない。こんな活動が大好きで、“やりたい、やりたい”という声がたくさん聞かれた。」という感想が。

先生たちも一緒になって、活動を楽しんでくださったり、子どもたちのやる気に圧倒されたりしている様子が伝わって、嬉しくなりました。

次はいよいよ最終回。どんな変貌をとげるのか?期待を胸に、学校を後にしました。

大阪市立三津屋小学校×remo(2日目)
2011/10/27(1‐4限)

10月27日(木) remo@三津屋小学校のワークショップ2回目のレポートです。

内容:「撮影をする」 アーティスト:remo 久保田、蛇谷

時間:45分×2コマ(5年1組2組 クラス別)

 

<前日までの準備>

・構成表を完成させる

・テロップを作る

・小道具の準備

 

<当日の流れ>

・前回のおさらい

・撮影のルール

アドリブはしない

物語の順番通りに撮影する

再撮影はしない

リハーサルはしっかりする など、撮影する際に気をつけることが説明されます。

・ カメラワークについてはremoの久保田さんから被写体から離れてとること、アップでとることの意味やカメラを左右に振って撮影する「パン」など、カメラ の回し方で見えかたが変わること。テロップを映す時はカメラの画面いっぱいに10秒間映すことなどを実際のビデオカメラを使ってプロジェクターに映しなが らていねいにレクチャーしてゆきます。

その後いよいよチームごとに別れて学校内の各所で撮影開始です。

各チームにはタチョナのスタッフが1名付き、こどもたちのサポートにあたります。スタッフは基本的に撮影カメラワークやカットなどに対する助言や時間内に撮影をするためのタイムキープをします。

自分たちで書き込んだ構成表をのぞき込みながら、「最初のシーンは教室に入ってくるところからやから、OKだしたら入ってきてな!」リーダーになるカメラマンがみんなに指示を出しながらまずはリハーサル。

映したい物や人がちゃんと入るか、カメラを置く位置を調節します。「声小さいで。もっと大きい声だしていこう。」この映画は撮りなおしができないので、みんな必死です。

 

次はこのシーン、ここどうしよう?ああしよう、こうしよう。とみんなで相談しながら順調に撮影が進みます。

それぞれが違う場所で撮影しているので、remoのてっちゃんこと久保田さんや蛇谷さんは各チームを回りながら、みんなが困ったところや撮影の進捗を確認してくれます。

 

こ どもたちは映像のイメージはあるけれど、実際に撮る時にどうしたらイメージ通りに行くのかがわからず、立ち止まって考え込むシーンも。そんなときにてっ ちゃんと蛇谷さんがカットを細かく入れたり、部分的なアップや全体が映る引きを使って各シーンの繋がりかたや見せかたを変える方法を教えてくれます。

「すーごーい。そうそうこれこれ!」ととってもうれしそう。

撮影をしている間にも時間はどんどん進んでいきます。どんどんシーンをこなしていくうちにカメラマンの指示は的確に、役者の動きもテキパキと、カメラマン補助は何度も構成表を確認しながら「次はテロップ!急いで!」とそれぞれの役割の連携がスムーズになってきます。

時間ギリギリになんとか撮影を終えて集合場所の多目的室にもどってきたみんなはとっても良い顔をしていました。みんなで撮影の様子などを話し合い3回目の上映会を楽しみに、撮影は終了しました。

 

 

大阪市立桃陽小学校×北村成美 (2日目)
2011/10/21(3-4時間目)

今日は2回目の授業。前回はクラスごとに1時間でしたが、今日は学年で2時間の授業です。

中間休み。音楽が鳴る体育館に、子どもたちが入ってきます。

おんぶをする子。

端で座る子。

音楽を聴いてくるくる回る子。

人間椅子をする子・・・様々に体育館で過ごしています。

休み時間も終わりに近づくと、自然としげやんの前に集まる子どもたち。

やがて、体をふったり、膝をパタパタと動かしたりするしげやんのまねを始めます。

 

スーハー、スーハー。前の授業でやった呼吸を、思い出しているよう。

そして、規律。

ピッと気をつけ。

だらっと立つ。

も一度ピッ!

息を吐いたり、ハッと驚いたり、背伸びをしたり・・・と思うと、横に、後ろに動き始める。歩いて止まる。また、反対に歩いて、今度は・・・

走った!!!

走り始めるしげやんに、緊張していた表情に笑顔が浮かび、歓声も聞こえる。でも、集中は続きます。

 

 

 

円になって、あっちへぐるぐる。こっちへゴロゴロ。

やがて、正座。呼吸。

手をつきかけて、やめる。息を吸って、また手をついて・・・

「よろしくおねがいします!!」

や~っと、しげやんの声がしました。

「ちょっとにぶかったな~」としげやん。

「見て、わかってから動こうとするとこうなる・・・つまらんやろ?“打てば響く”っていうの、すごい大事」

前回と同じメッセージが、動きをもって語られます。

開始から約10分。

「今日、早速皆さんにふりつけをしていきます」と、宣言するしげやん。そして、アシスタントの下村さんと音楽に合わせて、踊り始めます。

 

 

その後、「何をしてたかわかった人?」「何に見えた?」と問うと・・・子どもたちからは、カエル、ウサギ、バネ、ノミ、チーター、カンガルー・・・との答え。

「どれも正解。そのどれでもないことをやりたい。」と、しげやん。

しげやん「この曲どんな曲やった?」

こどもたち「ヴァイオリンとピアノ」

しげやん「私たちは、何してた?」「何で踊ってた?」

こどもたち「足、手、腰、おしり・・・」

しげやん「ヴァイオリンとピアノの曲を使って、各々、おしりで、えんそうしてました。

からだを使って大演奏会をしたい。」

「みんな、リズムとかメロディーってしってる?」

「リズムってどんなん?」

こどもたちは、三拍子をとる。

すかさず、「これ、三拍子ちゃうし」と、ただ手を叩く様子を見せるしげやん。

腰と膝を動かしながら、手をたたいてみせる。

「メロディーってどんなん?」

「メロディー知ってる人?」

手を合わせて、波打つようなメロディーの動きが出てきます。

「二人でリズムとメロディー組み合わせてやってみて。」

これが、今日のきっかけとなるお題です。

さて、ここからが、今日のドラマの始まりでした。

ある二人組が見本になりました。リズムとメロディーになって踊る二人をみんなで見ます。「やってること、わかるやろ?もっと、やってることわかるように」としげやんからのコメント。

練習していると、また新たな見本をしげやんが指名します。「さらに進化してる。人があってくれるのを待つんじゃなくて、いつもいっしょ。」

練習再開!そして、また新たな見本のペアが指名されます。「これ、さらにかっこいい。さらに進化してる。それぞれの見せ場がある。」

仲間の活躍と、しげやんの的確なコメントに、だんだんこどもたちも、どんなふうに動いていけばいいか、わかってきた様子。どんどん動きがアクティブになっていきます。

また、今度は、リズムとメロディーの関係の曖昧さを指摘し、「自分にわかったらいいんじゃなくて、相手の人にわからなあかん。自分にたたいてる。わかるように。」というアドバイスが語られます。

最初はペアでやっていたものが、自然発生的に数人のグループになっていくところも。

そんな6人組の男の子グループがみんなの前で踊ります。

「踊れる男子、多いな」と、しげやん。

女の子のペアも見本になるけれど、ちょっと恥ずかしそう。

そんなとき、しげやんは、まず、相手に、そして、周りの見る人に伝えることが大切だと語ります。

友達のユニークな動きが、しげやんによって紹介され、体育館は、どんどん創作の熱気を帯びていきます。

しげやんに「見て~」と言われて、大喜びする男子たち。

どんどん、動きが発明されていきます。

そうしている間に休み時間。

なんと、この動きの発明への情熱は休み時間も続き、熱心に活動を続けます。もう、アイデアを出したり、動きを創ったりするのが、楽しくてしょうがないという感じ。

この創作に向けて突き進むエネルギーに、スタッフもびっくりでした。

 

 

***4時間目***

「オーケストラの生演奏聴いたことある?」としげやん。

最初に、指揮が手をあげたら、すっ最初はポーズをすることや、

リズムやる、メロディーやるという構えをするとの指示。

指揮者手をあげたら、最初にやる人の所に走って。すぐ始めれるようにしてください仲間で開発したやつ、練習してみて。さっきまでいろいろ発明してた仲間のところにいってください。」

一回やってみて、しげやんから「ここまでできたら、できたも同然」との嬉しいコメント。

その後、一組ずつ、考えた動きの発表です。みんなが見守る中、順番に発表していきます。やる気満々のグループもあれば、ちょっと心細そうなところも。

男の子たち数人のグループ。一つの動きを見せて、「終わり?」としげやんが聞くと、「まだある。」次の動きを見せて、「終わり?」と聞くと、「まだある。」たくさん開発をしていたのでした。そんな彼らに、しげやんからは、「1つの歌になるように開発して。つないでる間も音楽とまらないように。曲ちょっと歌って、まだあんで、っていわないでしょう?

 

 

 

例え話も盛り込みながら、グループごとにしげやんならではのコメントがつけられます。

「いっせ~の~で」と言って始めているグループには、「歌う前に、いっせいの~でって言う人いいひん。」と、始め方の工夫をするようにコメント。

二人の間で足と腰を持って揺られてる子には、「腰、いたくない?」と確認。

見せるまでにもたもたしていると、「おそい、おそいとこ時間ないし。」との言葉。

それぞれがやって、私たたいてますから。これでは駄目。これで、1つの音楽になってなあかん。

最後の方、1つになった。だんだんじゃなくて。1つになるっておもしろいな。

リズムとメロディー。一人でわかれてるんじゃなくて、一人でどちらもやる。

あるグループは、お互いに帽子なげる動きが

アイデアめちゃめちゃおもしろい。ものをとばすことで、メロディー。」と、ユニークな点を評価します。

伝えきってない。みんなに伝えるねんけど、まず、相手に。やって本人同士わからんことを、見てる人もわからん。

ブリッジしてる人の努力に比べて、まわりの人の動き楽しすぎ。損得あったらあかん。

リズムとメロディーが途中で変わってました。

 たくさんのグループそれぞれに、しげやん目線の鋭いコメントが寄せられます。子どもたちは、真剣に受け止めている様子。

 全部のグループの発表が終わり、今言われたことをふまえて、グループごとに練習する時間をとることになりました。

 

 

12:15

いよいよ今度は全グループで一斉に曲に合わせて踊ります。

自分たちの組、どこにいるかしっかり見せて。

今日、一曲ためしてみよう。どんなかんじになるか。」と、話すしげやん。

その時、体を斜めにして立っている子がいたのでしょう。しげやんは、こう語ります。

こういうふうに立つのをやめてくれる?(実際にやってみせる)

おまえ、今から何しゃべんねん、というふうに見える。

人の話を聞く身体。身体全部が相手の方に向いてるねん。

前回と同様、身体が、意識せずとも表現してしまっていることを伝え、身体への意識を促します。身体は、よくも悪くも、多くを語っているのですね。

もちろん、いきなり踊りだすこともできませんでした。踊り出す以前に、大切なこと。

移動が遅ければ、「始まんのおそいの失格。一秒でもおそかったら、だれもみてくれへん。

ハイ、もどってもどって。」との言葉。

そして、曲に合わせて踊りました!!

その踊りは、周りのスタッフも、先生も、アシスタントも、そしてしげやんも、びっくりするくらい、素晴らしい踊りでした。

あらかじめ決まっていた動きではなく、2時間の授業の中で、友達と関わりながら生まれた動き。生まれたばかりのダンスは、どこか原始的で、うねるようなエネルギーと、踊りの神様が舞い降りたような熱狂を感じました。

一斉に繰り広げられる、『祝祭』のような踊り。あまりのおもしろさに、目が離せず、夢中で見つめてしまう時間でした。

 

そして、音楽が終わり…

むちゃくちゃよかった!!」と、笑顔で話すしげやん。

今日、たった二時間の授業でどこまであるんや。これ、めちゃくちゃかっこいいから。

そして「それぞれのグループが、入れかわるのをもっとたくさん作ること。静かなシーンも作ってみること。だんだん。どっからみても、わかるように工夫すること。」という宿題が出されました。

呼吸を合わせて、まねをして、最後は、うわ~~~っと声を出して、のびて、手をついて、礼をして…授業はおしまい。

いよいよ次は、最終回です。

その後の先生との振り返り。

印象的だったのは、「ワークショップらしいワークショップになった」という北村さんの言葉です。

北村さんいわく、小学校のワークショップで、今日のようにここまでできるのは、めずらしいパターンだそうです。

北村さん「ダンスのワークショップの場合だと、やりたい人がくるが、小学校の場合は、ダンスへのモチベーションがすごくまだらである。いろんな気分の人がいる中で、今日のようなダンスができるのは、すごいと。来週できあがる作品が見えた。」

実 際、北村さんは、今日の授業で、振り付けをしようと考えておられ、段取りもされていましたが、実際は、段取りを全然しない方向にいったそうです。前回、 「打てば響く」というメッセージをこめたワークショップを実施し、それがどれだけ残っているかを試しながら進めていくということだったのですが、子どもた ちの反応がよく、その反応を見て、今日のような流れになったということでした。

北村さん:

今日は、こういうふうに向かっていくんだ、自分たちでゴールを見つけて、そこへ道をつくった。

6年生。思春期。いろんな人たちがいてるであそこまで全員でやる。あまりみたことがない。

また、「1組ずつ見せる」というパートについては、

・できてるかどうかでなくて、人にみせる。ということを知ってほしかった。できてるけど、うまくできひん。そこへ向かうのに時間がいる。勇気が足りない。それがわかる。

・1組、見せないグループがあったが、えらいのは、「未完成です」といった。完成品を見せたいというのがあった。そのあと、ちゃんとできてる。

 という意図や感想が話されました。

他にも、

・休み時間が始まったとき、「よっしゃ~」という声が聞かれ、それは、休み時間で遊べるというのではなくて、もっと踊りを考えられるという意味の「よっしゃ~」という声・雰囲気であったということ。

・指名をして、「みんなの前でやって」というと、「イエ~イ」という反応が返ってきたのは、初めてだ

 と北村さん。北村さんにとっても、今日のワークショップでの子どもたちの姿は、新鮮なものであったようです。

先生たちからは、

・動くの好きな子。ばーっと動いてくれた。それにのまれてうごけた。

・楽しかったと思う。

・グループ化されてた方が動きやすい。

  

 というコメントや、意外な子どもたちの活躍を喜ぶ声が聞かれました。

ま た、「一人ぼっちを作らないように」などの、声かけがなかったにもかかわらず、一人になってる子、いなかった。こういうことをやってたら、(あの子が一人 なんじゃないかな)と思える。一人になるかもしれない子を、気になった子がいて、すごいなと思った。」という話もありました。

他にも、振り返りの中で、

・形がおもしろい。アフリカの祝祭のようだ。

・大人じゃ考えつかないような子どもの動き。

・やりたくて、やりたくて仕方ないがない様子が伝わってくる

ダンサー:今から練習→一人ひとりだと思いつく子もいるけど、何も思いつかない。見た目にはすごくなくても、自分の思いついたのは、これだけだけど、みんなでやると。

ま た、今日の授業では、自然発生的な部分が多く見られました。動きについてもそうですが、実は、グループについてもそれがいえます。「二人組からグループに なって」という指示をしていないけれど、自然にグループになっていきました。やれっていうのと、自然になるのは意識として雲泥の差があり、人に何かしても らいたいとき、促して行く、待つということが必要だという話が出ました。

最後に音楽について。

北村さんいわく、三拍子というのは、「トランスしていく拍子。」心臓の拍子でもあり、人の潜在的なものに触れるリズムだそうです。

「なにやら、すごいものを見てしまった・・・」そう皆で確信し、次回に向けて期待を高めつつ、ふりかえりは終了。

興奮を胸に学校をあとにします。次回はいよいよ最終回。5年生に向けての発表です。

大阪市立三津屋小学校×remo(1日目)
2011/10/17(3‐6限)

三津屋小学校5年生 1日目

今回、remoが実施するプログラムは『ご近所映画クラブ』と呼ばれるremoのプログラムを小学校向けにアレンジしたものを実施しました。。
このプログラムの手法は、映像作家で著名なミシェル・ゴンドリーが創りだしたワークショップとして全世界でも有名です。
最初に久保田テツさん、蛇谷さんから自己紹介。

まず、司会の蛇谷さんから、これまで見たことがある映画について質問後、その映画を作る人にはどんな人がいるか聞いていきます。
子どもたちからも、監督、カメラマン、役者など様々な意見が挙がっていきます。
久保田テツさんは、映画のタイトルを取り上げて、様々なジャンルの映画を私達が普段特に意識せずに見ていることを丁寧に説明されていました。

その後、映画の作り方を詳細に説明するために映画「三丁目の夕日」のワンシーンを題材に、カット割りについてみんなに伝えていきます。
カット1つ1つにそれぞれ意味があることを丁寧に伝えていきます。たった20秒の映像なのに製作者の思いが伝わってくる。
それをみんなで作ってみるのが、このワークショップの主旨です。
 

その後は、映画の作り方について説明。
  1. あらすじを考える
  2. セリフを考える
  3. 服装や小道具を考える
  4. 仕事の担当者を考える
  5. タイトルやテロップをつくる
  6. ビデオカメラについて学ぶ
  7. リハーサルをする
一連の流れが多くて、少し子どもたちも不安そう。でも、心配せずに一緒にゆっくりやっていこうと声をかけるremoの二人。
これらの一連の流れを子どもたちが作っていけるように、各グループに分かれて制作スタート。

【話し合いのルール】
  1. 一人の意見にしたがわない。
  2. 恥ずかしがり屋の子の意見もしっかり聞く。
  3. できるだけ全員のアイディアがつまっていること。
  4.  思ったことを口に出す(直感を信じよう みんなで考え、みんなが出演、時間を守ること。

1週間前から、 どんなジャンルの映画を撮りたいかを 子どもたちに学校の先生から聞いてもらい、 すでに各クラス4つの班にわかれています。 子どもたちのアイディアが、その場でどんどん 採用されていく、もしも、学校の中で「戦争」が起きていたら、、 など、刺激的なテーマも出てきました。 テーマの例を提示していきながら、 各班で、テーマを決めていきます。 テーマも魅力的なものを子どもたちが話し合いながら 選び、その後の 休み時間に入る前には、撮影場所を選びます。 普段は入れない体育倉庫や、屋上、理科室など、 学校ならではの場所を舞台にテーマと つながる場所を決めていきます。

その後、各班で

「カメラマン」、「カメラマン補助」、「美術係」、「書記係」、「役者」

の5つの役割に分かれていきます。 カメラマンだけは、映画の中に入れないので、 それ以外の役割がどちらかというと人気。 でも、役割を変えて、カメラマンの人も 交代して少しは映像の中に映ることを できるようにしました。 実際に休み時間の10分休憩にそれぞれが考えいてる場所を見学に行きます。 休み時間終了後は 各班で決まった場所を紹介していきます。

例えば一例を挙げると、、

【テーマ】もしも、さいきょうの力を手に入れたら 【撮影場所】屋上で

【テーマ】卒業した後 10年後、、 【撮影場所】講堂で

【テーマ】もしも、恋をしてしまったら 【撮影場所】図書室で

【テーマ】もし、ゆうれいが見えたら 【撮影場所】階段で

などとても魅力的な場所とテーマを 考えれてくれました。

その後は、 大きな模造紙に子どもたち同士で話し合いながら 「あらすじ」を決めていきます。参考に、「のび太のストーリー」を 大きなあらすじにして例示します。

のび太が困る。→ ドラえもんが道具を出す。 →のび太が助かる。

これらの一連の流れを分かりやすく説明しました。 最強の力を手に入れるためにどんなきっかけが あればよいか悩んでいる班には、 まず、様々なアイディアを出して、 その後、1つ選ぶ方法を伝えてみる。 青春ものでストーリーを作っている班には、 終わりのシーンをイメージしてもらった後に そこに至るまでの流れを考えるよう伝えてみる。 一方で、子どもたちからも様々な自由なアイディアが たくさん出てきます。 図書室での恋愛ものは、 手と手が重なりあった瞬間から はじまるなど、具体的なシーンをイメージしながら あらすじを作っている班も。 その後は、より細かいあらすじ内容を 考えていく時間になりました。 今日は、最初なので2コマだけ。 来週は、カメラの撮影についての レクチャー後、実際に映像を 撮っていく流れまで進めていきます。

大阪市立苅田北小学校×三原美奈子 (1日目)
2011/10/14 (3~6時間目)

 苅田北小学校の4年生2クラスを対象にした授業が始まりました。講師は、パッケージデザイナーの三原美奈子さんです。

 今回の授業のテーマは、お菓子や日用品の空き箱を使って「パッケージイグルー」を作るワークショップです。

  「パッケージイグルー」というのは、お菓子や日用品の空き箱のパッケージを活かして作られたイグルーのことです。三原さんによると、今回作る「イグルー」 のイメージは、雪や氷で作られたイヌイット達の暮らしの知恵から生み出された住居だそうです。イヌイット達の一時的な家として作られるイグルーは、雪や氷 で、その場で作ることができるとのこと。

 今回は、あえて、「パッケージイグルー」という名前は出さず、子どもたちから自由に箱を使って作りたいものを考えて、絵に描いてもらいました。そして、その絵をもとに、三原さんに設計図を提案してもらうという流れになりました。

 子どもたちから出されたアイデアは、様々でした。秘密基地、お城、木、恐竜、家、学校、トンネル・・・等など。

 さて、三原さんは、子どもたちのアイデアから、どんな設計図を思いついたのでしょうか?

 

*** 実際の授業の様子 ***


【実施1時間目】

※実際は、3・4時間目(4年1組)と、5・6時間目(4年2組)の授業の流れや子どもたちの反応に違いがありますが、ここでは、両方のクラスの様子をまとめて書いています。

 朝からどんよりと曇った空とは反対に、とても元気な子どもたちの挨拶で、授業が始まりました。

  まず、三原さんから自己紹介。

三原さんの「デザイナーって知ってる?」の問いかけにうなづく子どもたち。更に、「どんなことする人?」との問いかけに、「イメージする人」との答えが返ってきました。

アイスの箱を手に「こういう箱、どこで売ってる?」と問いかけると、子どもたちからは口ぐちに、「スーパー!」との答え。

 「そうだね。スーパーとかで、売られているよね。」と、箱を見せながら、デザイナーの仕事について説明する三原さん。

 そして、早速、箱を使って作るための、設計図の発表です。

「みんなの絵、とってもカラフルで、色んな絵があって楽しかったです。実際にできるかどうかも考えて、こんな設計図を選びました。」

 そう言って発表されたのは、1組「大きな顔の家」「星形の家」。2組は、「トンネルハウス」「お城の学校」です。自分の絵が選ばれた子は、嬉しそうにしています。

 

*** いよいよ作り始める! ***

 さて、ここからいよいよ作り始め。まずは、イグル―の基礎工事ともいえる箱の補強作業にとりかかります。

 「今から、箱の補強をします。補強というのは、強くすること。上に、たくさん箱を積み上げるので、一番下の箱を強くします。そのために、ダンボールを使います。」と、三原さん。

 子どもたちには、一人一枚のダンボールが配られました。補強の作業の手順は、このような感じです。

 1.箱の底面の大きさの型をとる。

 2.型より少し小さめに切る。(上下2枚)

 3.余ったダンボールを丸めて箱に入れる。

 4.ガムテープで開いている部分をとめる。

         補強完成!

 ダンボールをハサミで切るのが大変だったり、テープを切るのが大変だったりしましたが、そのおかげで、みんなで協力しながら取り組む様子が見られました。大変な作業ですが、子どもたちは、とても集中して取り組みます。

切りにくいけど、あきらめずに取り組みます。

一人でやるより、一緒にやるとやりやすいね!

作業の途中で、三原さんからパッケージにまつわる色んな話がありました。興味深かったのは、次のような話です。

 空き箱を手にした三原さん。子どもたちに尋ねます。「どっちが表だと思う?」子どもたちの「こっち!」の声に、「どうしてそう思う?」と質問すると、こんな答えが返ってきました。

「中に入っているものの絵が描いてあるから。」「その物の名前が大きく書いてあるから。」

「そうだね」と、三原さん。箱には、表と裏があって、表には、商品名や中身が描かれていることが多いことを確認。また、「裏にも大切なことが書いてあるから、見てみてね。」とも語られました。

 また、こんな話も。

コーンフレークの箱を手にした三原さん。あれ?表にも裏にも、商品名と中身が書かれています。

 「こんなふうに、どっちも表にできるものもあります。」でも、よ~く見ると、絵の向きが違います。こっちは縦向き、ひっくり返すと、横向きの絵が現れます。「どうしてかな?」

 少し難しかったのか、子どもたちは、じっと考えこんでしまいました。

  すると、三原さんは「みんな、さっき、スーパーで商品を売ってるって言ってたよね。例えば、会社の人が、“この商品を置いてくださいって”スーパーにお願 いしたとする。その時に、“ああ、うちの棚のサイズでは、この箱は置けません。”って言われてしまったら、困るよね。そんな時に、縦にしても、横にしても 置けるようにしておくと、お店に並べてもらいやすいよね。」

 この説明に、子どもたちは、納得の様子。いつも見ている商品の箱にも、色んな工夫がされていることを学びます。

ここまでで、最初の時間は終了です。

 【実施2時間目】

 さて、いよいよ組み立てです。前の時間に補強した箱を並べて、イグル―の形を作ります。前もって、三原さんがそれぞれのイグル―の形に、床に赤いテープを貼っておいてくれました。

2つのグループに分かれて、赤い線にそって箱を並べます。

隣の箱とぴったりくっつけること。箱の表が外側にくるようにすること。背面のラインをそろえること…なかなか大変な基礎工事。これも、一人ではできません。

 「おれ、テープ切るわ。」「ここ、おさえてて。」「もうちょっとそろえよう…。」声をかけあって、協力しあって進めます。男の子も女の子も、協力し合いながら、とてもいい雰囲気で作業は進みます。

 最初に作った箱は全部並べたけれど、まだまだ補強した箱が必要です。

 「よし、もっと作ろう!」と、いそいそと二度目の補強作業に励む子どもたち。もう、子どもたちも、やることがわかり、自分たちで動き出し、教室は、どんどん活気を帯びていきました。

 箱を集める子。ダンボールをまるめる子。補強をする子。テープを切る子。箱と箱をテープでくっつける子。大人が指示したわけではないのに、自然に分業がされていきます。色んな職人さんがいて、みんなで一つの家を作っている雰囲気。和気あいあいとして、みんなとっても楽しそう。

作業の合間には、三原さんから箱について、こんなお話がありました。

 「牛乳パックは、頑丈なので、補強しなくても大丈夫です。組み立て方は、こうします…。」そういって、牛乳パックの開いた部分を折りたたみ、直方体にする方法を説明。その鮮やかさと、出来上がった箱のきれいさに、「お~、すげ~!」と子どもたちから拍手が起こります。

早速、自分たちもやっていみたい!と、子どもたちのやる気がムクムク。三原さんの説明が終わるやいなや、牛乳パック探し始めます。さっきの話のように作ることができると、とても嬉しそうでした。

 さて、このイグル―の組み立て。単純な作業に見えますが、実は、色々、考えることがいっぱいです。

 例えば、箱を置くときは、どちらが表かを意識しないといけません。(この箱は、どっちが表かな?どの向きにおけばいいかな?)と考えながら組み立てます。

 また、組み立てていくと、小さなすきまができます。「窓にしてもいいし、そこに合う、小さな箱をみつけてもいいです。」と、三原さん。

 箱を、「持つ」「触れる」「選ぶ」「くっつける」という具体的な「作る作業」に加え、「箱の表がどちらか考える」「すきまをいかす」「ラインをそろえる」「入口・出口の形を工夫する」という「デザイン」も同時に行いながら、作っていく過程は、とても興味深いものでした。

 また、実際に手を動かしながら組み立てる過程、そして、箱に触れて重みや手触り、形のおもしろさを味わう過程でイメージやアイデアが生まれ、創作に結びついているように感じられました。

 先生も子どもたちもスタッフも入り乱れて、夢中になって取り組んでいると、あっという間に終了の時間が近づいてきました。

 最後に、三原さんから宿題です。

  「今日は、要量がわかって、夢中で作業しました。次は、グループで、考えて、工夫をしてみてください。例えば、顔を作るグループは、どうやったら顔に見え るかな?箱の組み方で顔に見えるようにするとか、目の部分は白い箱を集めるとか、グループで考えてみてほしい。他にも、窓の形をどうするか、壁の色をどう するか…グループで話し合って、今後の作戦を立ててみてください。」

 子どもたちは、次への期待をふくらませ、教室をあとにしました。


*** ふりかえり *** 

放課後、担任の先生二人と三原さん、スタッフで打ち合わせを行いました。

 先生たちからは、「みんな、やりたくてしかたない。」「こんなこと大好きだ。」という声や、「○○くんが、できたはしから先生を呼んで、喜んでいた。」と、普段とは違う子どもたちの姿を喜ぶ声が聞かれました。

 スタッフからは、「自然な役割分担が出来ていた。」「男女仲がよくて、ペアになって作業を進めていた。」との意見。

 三原さんからは、さらにかっこよくなるには…という視点で、子どもたちに是非考えてほしいことについての話や、オプションとしてどんな工夫ができるか(例:箱の中にクイズが入っている・カレーの箱が何個あるか、数えてもらうなど)という話をしていただきました。


 さて、次に行くときには、どんなふうになっているのでしょうか?

 トンネルハウスのトンネル部分のみ、少し作業しやすいように三原さんの手を加え、一日目は終了しました。

 20日(金)に2回目のワークショップ、そして、最終日(10月25日)は、保護者の方、そして違うクラスの友達に発表をする予定です。

 さて、どんなイグル―になることでしょう。完成が楽しみです。