『映画をつくろう〜ご近所映画クラブ』@ 舞鶴市立志楽小学校
日 時: 2013年1月10日(金)[4回目]
実施時間: 4時間目
対 象: 6年生2クラス 66名
講 師: remo [NPO法人記録と表現とメディアのための組織]
スタッフ: 小島、糸井、高橋(誠)、宮城
———
【4日目】
<発表>
本日はついに発表会。前回撮りきれなかった部分は休み時間などを利用して撮影してもらい、全てのグループが無事に完成した状態までたどりつきました。皆で音楽室に集まり、上映会のはじまりです。
[チーム:SRKチーム]
タイトル:野球少年物語
あらすじ:野球が好きな主人公。ただ、そのせいで成績が下がってしまう。母親に怒られ、野球道具も取り上げられてしまった主人公は、もう一度野球をさせてもらうために必死で勉強をする!直後のテストの結果は…?
主人公の成長を描いたこの作品。ただただセリフを言うだけでなく、主人公の内なる声を入れてみたり、時間が経っていることをきちんと思わせる描写があったりなど、その成長ぶりがとてもよく伝わる映画となっていました。特に、主人公とその皆の対比をきちんとつけることで、きちんと主人公が際立つ作品に仕上がっているところは、講師からもすごいと絶賛。ばらついてしまう感も全くなく、とてもよく仕上がっていました!
——
[チーム:アベコベ]
タイトル:ヤンキー探偵事務所
あらすじ:とある高校にて、窃盗事件が多発する。かけられた疑惑をはらすために犯人探しに出た主人公は、探偵事務所を訪れるのだが、そこにいるのはヤンキー探偵。一緒に捜査していくうちに、新たな犯人が浮上する…?
この映画、とにかくみな爆笑の嵐!主人公の真面目な高校生役を演じているのは、実際はとてもやんちゃな男の子。みんな、そのギャップが面白すぎたようです(笑)そして、なんといってもこのチームはカメラワークがとても上手。同じシーンでもうまくカメラの位置を変えるなどして、とても臨場感溢れる映像に仕上げていました。また、最後は主人公の高校生もヤンキー探偵事務所に仲間入りして終わるなど、オチも完璧な映画になっていました!
——
[チーム:モーリーを探せ!]
タイトル:ノブとゆかいな仲間たち
あらすじ:学校に筆箱を忘れたことに気付いて、友だちと一緒に取りに戻る主人公。ただ、途中で友だちとはぐれてしまうと、次々にホラー現象が起こり始める。その後無事に筆箱は見つかるが、そのお化けは偽物だったのか?本物なのか?
ホラー映画というだけあって、ガイコツが動いたり、鏡に女の人がうつったりなど、様々な難しいことにチャレンジしたこのチーム。実際に見てみると、本当に動いているように撮影できており、他のチームのこどもたちからは「すごい!!」と拍手喝采。思っていたより上手にできていた、と役者の子どもも話してくれました。展開がポンポンリズムよくすすんでいく、とてもコンパクトな、それでいて“こわーい”ホラー映画に仕上がっていました。
——
[グループD]
タイトル:女子と男子のふしぎな物語
あらすじ:ある日校庭で皆で遊んでいる最中、突然雷が落ちる。すると、なんと男女の中身が入れ替わっていた…!するとそこに不思議なおじいさんが現れて…?
ストーリーが斬新なこのチーム。やはりこどもたちには大ウケでした!不思議なおじいさんがあらわれたときなど、セリフが聞こえなくなるほど大爆笑。そして、小道具に凝っていたのもこのチームの特徴。雷のときに光をいれたり、女の子になってしまった男の子たちの髪の毛をくくってあげたりなどなど、細かいところまで手が込んでいました。結局夢だったというオチでしたが、皆同じ夢を見たなんて、なんだったんだろう…という、少し不思議さを漂わせた終わり方も、ミステリアスでよかったです!
——–
<振り返り>
最初にチームのリーダーに一言話してもらってから映画を見てもらったのですが、そのときのリーダーが皆、とてもしっかりしていることに驚き!話し合いをまとめきれなかったり、ちょっと困った顔もしていたのに、この映画をつくることで、リーダーシップが目覚めたのかな…。それぞれ皆が自分たちの映画に自信と誇りを持っていてくれたことがとても頼もしく見えた瞬間でした。
そして、映画を一つ見終わるごとに聞いていた感想も、みんなバシバシ手をあげて発言してくれていました。先生から言われて答えるのではなく、感想を言いたい!これを伝えたい!という感じ。これもやはりすごく成長を感じる場面でした。コメントも、「このやり方すごいと思った」「ここどうやってやったん??」など、尊敬と興味を抱いてくれたことがきちんと伝わってきました。
講師であるremoのお二人に、とても丁寧に「楽しむこと」を教えてもらったこの授業。映画作りという、なかなか経験したことのないことにおいても、「楽しむことってできるんだ」という発見や、「自分たちでできるんだ」という自信をもらった授業だったと思います。
(宮城)