今回は学年ごとに1時間ずつ、北村さんと時間を過ごしていきます。私たち見学者も北村さん、アシスタントのジュリさんも前回同様、緊張感を持って、こどもたちを迎えます。
※今回も各学年ずつ内容は若干異なる箇所もありますが、大筋は同じなのでレポートします。
先生と元気よく入ってきたこどもたちは、整列して挨拶をした後、おなじみの時間に今度はわくわくしている様子。身体ならすために北村さんたちとこどもたちは目を見合って、スッハー、スッハーから、ジャンプしたり、走ったり。定位置に戻ったと思ったら、ゾンビみたいなポーズをしたり、ぐるっと一回転したり、駆け足してみたり、どこか少し振り付けダンスっぽい。それでも、みんな何も気取らず見よう見真似で、北村さんの目をみて、自然に身体を動かします。
今度は、大きく手をあげて2ペアになり、お互いの目を見合って、合図と同時にじゃんけん、鏡、ひっぱり合いの3つからひとつを選びます。じゃんけんをするペアは、負けたら逃げておっかけっこして、捕まえられたら、またじゃんけんして、の繰り返し。鏡は、ひたすらにお互いの目をみながら、鏡になった気分でじっくり身体を動かします。ひっぱり合いは、手を組んでお互いの重心をひっぱり合います。3年生はここで、せーの!という声にピタっと止まる練習を何度も行いました。ピタっと止まるというのは、途中のままに身体を静止させること、じっと空気を止めるような。
他にも、ペアから他のペアとくっついて、4人組。行為はそのままに、4人でやってみます。その次は8人組。どんどん誰の目をみたらいいかわからなくなり、難しくなります。そこで、北村さんは、「手を離さずに、身体で工夫をしてみ」「もちろん、相手の目はみること」そういって、北村さんは、4人になったらこうなるし、8人になったらこうもできる。と身体のしなやかさをこどもたちに見せます。
次回の宿題は、このペアになったとき、4人、8人になったときの振り付けをかっこよくなるよう考えてくることです。こどもたちは、「えー」も言わずに、はい!とやる気満々でした。
実施が終わって、先生たちと次回に向けて打ち合わせ。前回はクラスごとに実施したにもかかわらず、学年ごとになってまとまりが見えてきた。前回、途中で外れた子も今回はやる気を取り戻していたと、少しずつ先生たちの中にも今回のダンスが見えてきた様子です。でも、こどもたちの中には初回終了後、これがダンス??とイメージしていたダンスと違っているように思ったのか疑問を抱えていたそうな。
『このワークショップは私にとって毎回が本番であり、完結はせずに次回へと続いていきます。それを積み重ねたドラマがあって、最後を迎えます。』 と北村さん。こどもたちに少しずつプロ(自立)の気持ちが生まれてきているように見えました。